コミュニケーションのズレの考察 1
日本の職場の傾向
私はよく
「何を言っているかわからない」と言われる。
その影響もあってか、
仕事中の引継ぎや申し送りを口頭で説明すると伝わらず、
他の人に説明を代わってもらうことが何度もあった。
このように、
日本の職場では同じ説明をしていても、
受け取り方が人によって大きく異なることがある。
また、明確なルールが存在しているようでいて、
実際には
「空気」や「常識」、「経験則」によって
判断が変わる場面も多い。
結果として、
同じ行動をしていても評価が違う場合がある。
どういうことが起こっているのか?
構造を分解すると、次のような特徴が見えてくる。
1 ルールが明文化されていない領域が多い
例えば問題が起きた場合の報連相(報告・連絡・相談)
だが、「ちゃんと連絡して」と言われても、
- 問題が起きた時点なのか
- ある程度整理してからなのか
- 完了後にまとめてなのか
その基準が明確でないことがある。
この判断は
「どの段階なら“任せてもよいか”または“受け取ってもよいか”」
という評価と結びついているため、
結果的に個人の解釈に委ねられる。
2 評価基準が状況や人間関係に依存する
「これをやっておいてほしい」といった指示でも、
具体的な完成イメージが共有されていない場合がある。
そのため、最終的な評価は
「依頼者がどう感じるか」に依存しやすくなる。
結果として、同じ指示でも
- 最低限の対応
- 期待を先回りした対応
など複数の解釈が成立し、ズレが生まれる。
3 情報は言語ではなく「察知」で補完される
多くの場面では、
情報は言葉だけで完結していない。
例えば以前の職場では、
業務そのものよりも現場の空気や
人間関係の影響が強く出る環境だった。
そのため、同じ報告内容であっても、
- 上司の機嫌が良い時は問題なく通る
- 機嫌が悪い時は強く指摘される
といった違いが生じることがあった。
このとき、
実際に求められているのは単なる報告ではなく、
- 今どのタイミングで話すべきか
- どの程度まで情報を出すべきか
- 相手がどう受け取る状態にあるか
といった要素を、
表情や雰囲気から判断することである。
つまり、コミュニケーションは
言語情報だけでなく、
非言語情報を察知して補完することで成立している
この補完の仕方には個人差があるため、
同じ状況でも行動が分かれ、
結果としてズレが生まれる。
4 正解が固定されていない場面が存在する
業務の中には、
明確な正解が存在しないものもある。
特に、
- クライアント対応
- 対人サービス
- 調査業務
などでは、
ゴールが固定されておらず、
状況によって変化する。
そのため、
「何が正解か」ではなく
「何が満足とされるか」 が基準になる場面が多い。
会社におけるコミュニケーションの役割
このような環境では、
コミュニケーションは単なる情報伝達ではなく、
「相手が何を求めているかを推定するプロセス」
として機能している可能性がある。
その結果、業務そのものとは別に、
- 相手の判断基準
- 評価の傾向
を読み取る作業が発生していると考えられる。
会社でのコミュニケーションのズレが生まれる構造とは?
この構造では、
「完全に同じ意味で伝わること」
を前提にすること自体が難しい。
つまり、会話のズレは例外ではなく、
「構造的に発生しやすい現象」
として捉える必要がある。



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