石油原料不足は本当に「危機」なのか?

説明

それとも構造的にそう見えているだけなのか?

なぜ「石油不足=終わり」に見えるのか

最近ホルムズ海峡付近の情勢の関係で、

原油の物流が止まっていて原油が入ってこない

このことで「もう日本はおしまいだ」みたいな

印象のニュースをよく耳にする。

それ以外のニュースの内容も一様に暗く、

「リフォームの新規受付ストップ」や

「プラスチック及びビニール製品の急激な値上がり」

などが報道されている。

一部のニュースでは

「6月に詰む」と断定的に評価されることさえあり、

予断を許さない。  

では、石油原料の不足は、本当に「日本滅亡」なのか?

確かに現場では「ピンチ」に見える

「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」

というわけで、現場ではどうなのか?

最初に想像したのが介護施設。

前に介護施設の認知専門棟で働いてた時、

利用者さんの失禁とか便失禁が多くて、

ビニール手袋や紙おむつ、レジ袋とか

ナフサ製品をこれでもかと使用している。

ちなみに医療用品や薬にも使われているから、

値段上がったら悲鳴上がっちゃうよね?

私が勤めていたところはそうでなくても傾いてたから、

今地獄だろうね…(先に辞めてよかった。)

…なんて言ってられない。再就職に響くわ…

おまけに自宅のトイレもリフォーム推奨状態なのに

シンナーが足りないとかで、

新規受付中止で「時期をずらそうか」なんて話になった

…かなり他人事ではない。

難しく言うと現場レベルで言えば明確にピンチ。

材料使う側も買う側も頭抱えちゃってる。

日本社会は石油中心でデザインされている。

「なんでこんなことになったんだ~!!(絶叫)」

みたいな感じで一人で興奮しながら原因を考えてみると、

「安いからそういう生産システムになった」

という答えにたどり着いた。

ちなみに、

一回生産ラインを作るのって大分時間とお金がかかる。

だから、

生産側に消費者が好きな注文数で注文できないことってある。

昔、廃棄物の籠を自治体内の全地区分作って配ろうとしたら

「100個単位でしか注文受けられません(怒)」て断られちゃった。

それはさておき

そうするともう「石油以外の選択肢などない」になってしまう。

でもこれって、いつまで続くの?

原油が高止まりなら、安くならないからもうどうにもならなくない?

と考えた時に「おや?」と思った。

問題は「不足」ではなく「切り替え」ではないか?

私がよく周りとかに注意されていたことなんだけど、

「お前は決めつけが激しいから周りが見えていない。」と言われる。

それと一緒で、

現場側も「他の技術」で作る同等の製品に目が行ってないんじゃないの?

まあこれは現場の考えることじゃなくて、

生産側の上の方で方針を示すべき?ことだから、

上が判断して切り替えるしかないんだけどさ…

既に代替製品はある。

「容器包装プラスチック製品のリサイクル」って言うのもあるけど、

既に代替技術ってあるよね?

私自治体で廃棄物と環境行政を担当していた経験があるから

知っているけど、バイオプラスチック商品があった。

今はバイオマス素材の方が主流かな。

石油に頼らない技術で作るエコ素材。

あと、でんぷん質の由来のバイオシンナーなんかもある。

原料は高い。

でも、ナフサが値上がりしたり、

もうないというならグッと重要度が上がってくる。

しかも環境負荷も低い。

技術としてはあるのに何で選択されないのか?

最大の問題点は「時間差」と「コスト」

この問題点を整理しよう。

  • 既存設備は石油前提で作られている
  • 代替には設備更新が必要
  • コストがかかる
  • 切り替えには時間がかかる

ということは、

要は技術の問題ではなく

移行の問題になると思われる。

なぜ今、問題として顕在化したのか?

石油依存は今に始まったことじゃない。

ではなぜ、いま強く問題として出てきたのか?

  • 国際情勢の変化
  • エネルギー価格の変動
  • 供給の不安定化

これによって今まで見えてこなかった

「構造の弱点が露出した」だけである。

結論として、「絶望」ではなく「移行期間」

原油不足は確かにピンチだが、

車で言えば「行き止まり」に向かってなくて、

変換点という「カーブ」に向かっている。

ツッコむぐらいの勢いで走っていて

「カーブ」があまりに鋭角だから

車体がこすれて痛みを伴っている状況。

なんで鋭角なのかというと、

技術も進むし代替も増えるけど、

「制度」や「インフラ」や「現場運用」は

すぐに変えることができない。

だから、技術の進歩と現場の運用の間にズレが生まれる。

詰む(絶望)って簡単に言うな!!

「石油がない」=「終わり」ではない。

むしろ社会は次の段階に進もうとしているが、

その移行がスムーズに設計されていないというだけだと思う。

これは絶望ではなく、ルールチェンジの混乱である。

問題は石油が足りないことではない。

その前提で作られた社会が、切り替えに対応できていないことだ。

コメント

最近のコメント

    タイトルとURLをコピーしました